本稿では「レイ曲線」を紹介します。

それはこんな形をしています。

目次

「レイ曲線」の前提知識としての「ラッファー曲線」

発案者レイによる「レイ曲線」の導入の話の前に、いわゆる「小さな政府」の理論的象徴の一つである「ラッファー曲線」の理解があったほうが良いと思われます。

1974年、中間選挙でのフォード共和党の敗北を受け、四人の男がワシントンのレストラン「ツー・コンティネンツ」に集い、対応策を議論し、税制政策の新たな方向性を決めました。その四人とは経済学者ラッファー、WSJの編集長ワニスキー、政治家のラムズフェルド(フォード大統領首席補佐官で、翌年、史上最年少の43歳で国防長官となる)とチェイニー(やはり首席補佐官で、のちのレーガン政権で国防長官を務める)。

そこでラッファーは、税率を下げれば経済活動が活発化し、税収が増加すると主張したそうなのですが、そのとき彼はレストランのナプキンにグラフを描いて主張を説明したのです。

そのナプキンは国立アメリカ歴史博物館に所蔵されています

その夜、ワニスキーはこれを持ち帰り、その後この話を「小さな政府」論のプロパガンダに大活用したというわけですね。

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